葉山沖で散骨

本日、神奈川県横浜市鶴見区のお客様のご両親。「めおと散骨」を葉山沖でお手伝いです。
葉山から出航し葉山沖で散骨をする特別プランを今回お客様にご提供。
今回はお天気が悪くても、散骨をしたいというご希望をお伺いしていていました。
雨が降っても海が悪くなければ、問題ないと了承していたのですが、昨日の風の予報は12時台で南7m。
波は、1mのち3m。経験上、海上では10m以上吹くと判断しています。通常なら確実に中止する予報。

前日に、当社の本音(中止したい)ことや、安全にお客様を降ろしホームマリーナへ帰港することも大事な仕事ということをご理解頂き、朝7時にホームマリーナから葉山へ直行し直帰することを条件に、急遽変更し出船いたしました。

葉山沖へ到着。
故人様は、石原祐次郎さんのファンだったようで、ご依頼者様は葉山に拘っておりました。
まず、裕次郎灯台を故人様にお見せし、沖へ向かい散骨。
最後に、リクエストはありませんでしたが、普段から用意しておいた曲、「我が人生に悔いなし」を演奏させていただきました。
乗船された皆様が、感極まり涙ぐむシーンを目にし、この場に立ち会えたことを光栄に思いました。
天国で、石原祐次郎さんのコンサートがあれば、きっと最前席のいい席でご夫婦一緒にご覧になれるでしょう。
そんな事を思いました…

変化の多い海上で、献杯や散骨後の旋回、目を閉じた合掌さえも難しい場合があり「できること」「できないこと」を瞬時に判断する必要があります。そのため、決まった進行マニアルなどはありません。
お客様は様々で、散骨に至るまでのプロセスも異なります。その中で、一番良い方法を考えお客様に施していきます。
終了後に笑顔や頬を濡らすシーンを見ると良い判断をしたと自分を褒めてしまいます。
私たちは、商品をお客様に提供する仕事ではありません。「船」よりも「心」だと思っています。

常に同じ環境でない海上で行うサービスだからこそ、「施しの心」が養われ、様々な引き出しを持てるのだと思います。
表現は不適切かもしれませんが、これからも、お客様を「喜ばせる」「泣かせる」ための「引き出し」を沢山作って行きたいです。

….もう夕方ですが、雨は降ったものの、南風の強風は未だに吹かず予報は良い方に外れました。(小西)