1本の電話

先日1本の電話が…
昔お世話になった石材店社長。
「ご無沙汰してます。少し聞きたい事があって…」とのこと。
電話の趣旨は、遺骨を粉状にした場合の量を知りたいという内容。お墓も売れないし、世の中の流れ的に霊園内に共同埋葬施設(樹林型墓地など)を新たに作るべきか?必要に迫られているようでした。それについて調査している様子。知っている事は伝え、「お墓がなんせ売れない。だが大手仏壇メーカHと埼玉を基盤にする大手石材店Y石材は売っている」と話しが展開した。葬儀社からの紹介が凄いのだと…
具体的に聞くと、H社は葬儀社に、墓石販売価格の25%もの大変大きなリベートを支払っているとのこと。
100万円なら25万円。
200万円ならなんと50万円。そんな大金が、紹介だけで葬儀社に流れる。
正直、当社もいただいていた事はあるが8%。
率直にH社も終わだと…利益を減らし自らの首を絞め大きなリベートを支払う。
霊園の持分を早く売り切り、新たに持分(販売権利を与えられた面積)を増やす事ができなければ、新しい霊園を作ったり、新規霊園の石材店共同体に参加する。その後、売った霊園の販売が思わしくない状況でも関係無い。霊園を完売させることは、実は買った人にもメリットが大きい。
具体的に書くと長くなってしまうのだが…ホテルと似てますでしょうか?空室があるより埋まっている方がよい。だがそこで各社の持分というものがある。販売力の大小がある企業体です。頑張っても売れない石材店もあるのです。衰退してゆく産業…維持してゆくのに躍起になっているのか?

負の循環、負の遺産…その言葉だけが頭を過る。
なんせ、25%もの紹介手数料を支払うのは異常なことだと思うのです。

大きな船は動きが鈍い。大きく舵を切っても小回りの効いた動きはできない!それは企業にも言えること。
弔い方もここ数年で急激に大きく変化しました。物事は「諸行無情」である。
そのことを肝に銘じなくてはならないと…

最近の霊園事情

ご遺骨を粉骨にするご依頼があり、さいたま市北区へ。
戻る際に、10年前石材店勤務だった頃、販売に携わった霊園に少し気になったお墓があったので寄ってみることに…
一番良い通りに面した区画は永代使用料が100万円だった記憶があります。
そこに中国材とインド材を使い350万円、総額450万円の墓所を販売しました。
私が言える立場ではありませんが、内気な息子さんとシングルマザーの娘さんを抱え公営住宅に住みそれほど経済的に豊かだとは思えないご家庭でした。
ご主人様が若くして突然亡くなり、亡くなる前日、車が欲しいと見に行った事がこの墓所を購入したきっかけとなりました。
「車が買えなかったから、良いお墓にしてあげたい。」と…
とにかく、新しい綺麗な花が手向けてあってほっとしました。

この霊園は、内輪の揉め事が度々起こる霊園ではあるのですが、まぁ売れ行きも良かったので空き区画も少なく
安心できる民間霊園と言えるのでしょう。
付近の霊園も通りすがりに見てみました。空き区画が非常に多いです。
こんな霊園は先行きが不安です。一つでも売ったからには管理する責任がありますから…
もしかしたら、「レンタル墓」たる墓所に化けてしまうかもしれません(笑)
明日と明後日で4組のご家族の海洋散骨。
無事にお手伝いが終わると良いです…

http://sankotsu-sou.com/archives/2069

Posted by 株式会社墓地ナビ on 2015年9月22日

今週は3回出船

3日、6日、9日と今週は3回出船。
6日は、お客様をお見送り後、5時間程の潮待ちで時間調整しなくてはならないので初島へ行ってみました。
相模湾は全体的に赤潮ぎみです。豊富な養分を含んでいるからこその現象ですが、故人様の遺骨を散骨する時は、綺麗なポイントを探します。東京湾では、これから非常に濁る季節に突入します。お客様には写真で東京湾に濁りについては事前に説明をしています。

そして初島からの帰りにクジラの群れに遭遇。写真に収めようとスマートフォンを出すも撮影できず…ゆっくりと優雅に泳いでいました。マリーナに帰り、他の船も同時に上がってきました。釣果も悪くなかったようです。

翌日7日は鎌倉のお客様のご自宅へ。
朝比奈ICからの途中、鎌倉霊園に入り時間調整。ここは西武が開発した民間霊園。
この他に所沢聖地霊園もあります。最近は、都市型公園墓地と謳った小規模霊園が多く存在し、過度に華やかさを演出している霊園もあります。このような霊園の行く末が心配になります。

ここで、霊園を買う方へワンポイントアドバイスです。
買うのなら鎌倉霊園のような大型の霊園で区画がしっかり埋まっている霊園が良いです。
それは、住宅と同様で空き家からは管理費が集まらないからです。
さらに、植栽が必要以上にされた霊園も維持に多くの費用がかかるので注意が必要です。

そして本日、今週最後の出船。
人数が多い時、応援で船をお願いしている船長と偶然会い、立ち話をしました。内容は…
「某散骨社のチャーターで、散骨社がご遺骨を忘れた!」次のチャーターもあったので、出発した港に戻らず熱海まで一緒に行ってもらった。という話…
ありえない!と思いましたが、「人の振り見て我がふり直せ」で十分注意しないといけないと思いました。
それは、お花を忘れてしまったことが1度だけあるからです。現地で調達できたので結果良かったのですが、ご遺骨は代替が効かないので大変なことです…
人為的ミスが起こらないシステム。少しずつ構築していきたいと思います。

http://sankotsu-sou.com/archives/1868

Posted by 株式会社墓地ナビ on 2015年5月9日